TENGAI GALLERY

  「TENGAI GALLERY」とは、現代美術家・天明屋尚がプロデュースを行うアートの拠点として誕生した中目黒のコマーシャル・ギャラリー(2012年7月~2013年8月まで活動)。同ギャラリーは、新進気鋭の現代作家の紹介の場であると同時に、天明屋が掲げるBASARAの世界観を伝える場としても機能した。天明屋のプロデューサーとしての活動は、2010年の「BASARA」展以来。「BASARA」展では、現代作品と古典のハイブリッドというスタイルが採られたのに対し、「TENGAI GALLERY」では現代作品の紹介に焦点が置かれた。
  「TENGAI」のコンセプトは「奇想、天外より堕つ」の言葉に由来。名前には、今日驚きを持って受け止められている江戸時代の絵師たちの「奇想」を現代に甦らせ、権威的な美術のあり方を打破しようとする天明屋の意図が込められている。実際、ギャラリーでは、商業美術と純粋芸術、伝統美術と現代美術、ストリートアートとハイアートのような制度区分を廃し、幅広い様々なジャンルから若手作家を発掘していく試みがなされた。
 また、ギャラリーが位置した目黒川沿いは古来縄文遺跡が多数発掘されている縄文文化と縁が深い土地であり、天明屋が掲げるBASARAの世界観を提示するのにふさわしい土地柄でもあった(天明屋が著した書籍『BASARA』の副題はまさに「縄文土器からデコトラまで」であった)。